freee会社設立で合同会社を作る全手順|自分でやってつまずいた点も解説

freee会社設立で合同会社を作る全手順|自分でやってつまずいた点も解説

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マイクロ法人を持つと決めたとき、最初の関門が「設立手続きをどうするか」です。私は税理士や司法書士に依頼せず、freeeの会社設立サービスを使って合同会社を自分で立ち上げました。やってみると登記そのものは思ったより早く終わった一方で、住所の表記などで何度かつまずきました。この記事では、その手順とつまずいた点を時系列でお伝えします。

「そもそもなぜマイクロ法人を持つのか」という全体像は、マイクロ法人と個人事業主の二刀流とは?で解説しています。あわせてどうぞ。

目次

なぜ「合同会社 × freee会社設立」だったのか

法人形態に合同会社を選んだ理由は3つです。

  • 設立費用が株式会社より安い
  • 公証役場での定款認証が不要
  • ひとり社長なら意思決定が速い

そのうえで設立手続きにはfreee会社設立を使いました。画面の案内に沿って入力すれば定款や登記書類が作れること、電子定款なので収入印紙代4万円がかからないこと、利用自体は無料であることが決め手です。私は「自分の手で会社の仕組みを理解したい」という目的もあり、専門家に丸投げせず自力で進めました。

なお、会社設立をサポートするサービスはfreeeだけではありません。マネーフォワード クラウド会社設立弥生のかんたん会社設立なども同じように電子定款に対応していて、書類作成自体は無料で使えます。いずれを選んでも設立できる会社は同じなので、私は普段の会計にマネーフォワードMEを使っているため、あえて思想の異なるfreeeを試してみることにしました。それぞれ、特徴があって一長一短があります。
freeeとマネーフォワードの違いは別記事で解説する予定です。

すでに使っている会計ソフトがある場合は、それに合わせて選ぶのもおすすめです。

合同会社設立にかかる費用

電子定款で進めた場合、合同会社の法定費用はおよそ6万円です。

  • 登録免許税:資本金 × 0.7% または 6万円のうち高い方(資本金が約857万円までは一律6万円)
  • 収入印紙代:電子定款なら不要(紙の定款だと4万円)

私は資本金を100万円に設定したので、登録免許税は最低額の6万円でした。

合同会社設立の登録免許税(約6万円)

資本金をいくらにするかも、最初に迷うポイントです。私は次の2点を考えて100万円にしました。

  • 資本金1,000万円未満なら、原則として設立1期目は免税事業者になりやすいです。ただし、インボイス登録や特定新規設立法人に該当する場合などは別です
    マイクロ法人では、事業規模や口座開設時の見え方を考えつつ、1,000万円未満に抑えるケースが多いと思います。

  • ただし極端に低いと、法人口座の開設審査などで見劣りすることがあります。そのため、ある程度の額として100万円にしました

freee会社設立の手順(私が実施した流れ)

おおまかな流れは次のとおりです。
時系列にまとめていきます。

STEP
事前準備
  • 事業目的の設定
    • 定款の作成にも絡んでくるので、事業イメージの検討をしておく必要があります
      マイクロ法人といえども、役員報酬、税金等を賄える収益があったほうが良いと思います
      役員借入金を使うという手もありますが、余剰資金が無い限りお薦めはできないです
      • 事業目的の設定は別記事で解説する予定です
  • バーチャルオフィスの契約
    • 法人登記の際、本店所在地の住所が必要です
    • 賃貸の場合は、自宅を本店にするには大家、管理会社に確認が必要となります
      また、登記する際、住所が公開されてしまうため、よく思わないことも多いとのことです
    • そのため、私はバーチャルオフィス(レゾナンス)を契約することにしました
      • バーチャルオフィスの契約は別記事で解説する予定です
  • 法人用の印鑑の購入
    • オンライン申請では印鑑届出が任意になっていますが、法人口座開設や契約、印鑑証明書の取得で必要になる場面があるため、私は事前に購入しました。

私はこちらで購入しました。現時点では、頻繁に利用するものではないので、安価なもので良いと思います。

  • 代表者個人の印鑑証明書の準備
    • 定款の作成や登記申請で、代表者個人の印鑑証明書が必要になります
    • このあと「印鑑証明書とfreeeの申込フォームの住所表記を完全一致させる」というつまずきにも関わるので、早めに取得して住所表記を手元で確認しておくと安心です
STEP
2024/12/01:freee会社設立の登録

freeeのアカウント作成後、freee会社設立で基本情報を入力しました。

  • 法人形態は合同会社
  • 法務局への登記はオンライン申請
  • 法人の住所、連絡先を設定
  • 代表社員、資本金の設定
  • 事業目的の設定
  • 決算月の設定 等
    • このとき決算月を11月にしました。設立が12月なので、その直前の11月を決算月にすると、初年度を約1年フルに使えます(設立月と同じ月にすると、初年度が極端に短くなってしまいます)
    • 決算作業を自分で実施する場合は、繁忙期を避ける意味でも決算月選びは地味に効いてきます
STEP
2024/12/02:freeeからの電話

freee会社設立利用後、早速電話がありました。
内容としては、以下の通りです。

  • 会社設立の目的等のヒアリング
  • 個別の面談の予約どうですか?(今は必要ないので、この時点ではお断り)
  • 年末は混み合うため、会社設立に時間がかかるかも?とのこと
    →実際は、それほど時間はかからなかったです
STEP
2024/12/03:登記のオンライン申請

バーチャルオフィスの契約が完了し、本店所在地が確定したので、freee会社設立のフローを進めました。
ここで1つ問題点が。
住所に特殊文字が含まれていたため、オンライン申請でエラーになりました。

オンライン申請の機種依存文字

どうも、「Ⅳ」のような機種依存文字は使えないようです。
そのため、今回はIV(I + V)でオンライン申請しています。

その後、会社情報の入力、定款の作成依頼、個人の印鑑証明書のアップロードと続きます。
ここでまた後日発覚する問題点が。
申し込み内容と印鑑証明書の住所を一字一句同じにする必要(全角・半角・ハイフンの有無等)があったようで、直接、行政書士法人にメールして、修正後の定款を送付してもらう対応を行っています。

最後に初期設定面談の予約を入れてこの日は終了しました。

freee会計初期設定面談

この「初期設定面談」は、freeeの担当者が会計ソフトの初期設定や使い方を案内してくれるもので、私は後日(登記申請の待ち時間中)に受けました。

内容としては、freee会計の概要説明と、決算を依頼できる「freee申告」などの案内が中心でした。決算を自分でやるか専門家に任せるかを相談する場にもなります。必須ではないので、急がなければ後回しでも問題ありません。

なお予約は日時を細かく指定できず(土日は不可)、申し込み後に枠を選ぶ形式でした。

STEP
2024/12/06:電子定款の確認完了、出資金の入金

無事、定款の認証が完了したのですが、メールに気になる一文が。

※法人のご住所(本店所在地)にスペース(空白)が含まれている場合、登記申請の際に法務局より補正を指示される恐れがございます。

次に、出資金を銀行口座に入金し、払込みを証明する画像をアップロードしています。

資本金の払込書面

その後の流れはこんな感じでした。
マイナンバーカードでできるので、比較的簡単に終わりました。

  • オンライン申請書類に電子署名
  • 法務局に会社設立を申請

この段階で、ステータスは待ち状態となります。
登記申請には、1週間程度、かかるとのことです。

会社設立登記の申請

私はこの待ち時間の間に、会社設立の最大の壁となる銀行の法人口座の開設準備を並行して進めました。
法人口座解説で苦労した件は別記事で解説予定です。

STEP
2024/12/09:登録免許税の納付

ステータスが更新され、登録免許税の納付の案内が来ました。

登録免許税の納付

12/9時点で、納付期限が12/11となっており、期間が2営業日しかない状態なので、注意が必要です。
私は、Pay-easyの電子納付で対応しました。

その日の11:00頃、東京法務局より着信が入っていましたが受け取れず、17:00頃に再度連絡がありました。
どうやら、申請資料自体は問題なかったのですが、システム的に住所にスペースが使えないとのことです。
こちらについては、口頭でスペース削除を依頼、対応していただきました。

19:00頃、ステータスが更新され、登記申請に関する手続きが完了しました。

登記申請完了
STEP
2024/12/10:法人番号が決定

法務局からファイルが届いていました。
中身は「法人番号指定通知書」で、法人番号が指定されたようです。

法人番号指定通知書

以上で、会社設立は完了となります。

STEP
2024/12/11:印鑑登録、履歴事項全部証明書の取得

この日、東京法務局に赴いています。
目的は、法人の印鑑登録と履歴事項全部証明書の取得です。

その後、freee会社設立のフローに従って、税務署への届出4点を電子申請しました(詳細は後述します)。

以上で、会社設立に関する作業は完了です。

全体を通して、freeeの案内に沿えば「次に何をすればいいか」で迷う場面はほとんどありませんでした。

私がつまずいた3つのポイント

スムーズな部分が多かった一方、詰まったのはたいてい「表記」と「期限」でした。

1. 本店所在地のスペース問題

本店所在地にスペースが含まれていたため、法務局から補正の指示が入りました。中黒(・)への置き換えも提案されましたが、私はスペースを削除して対応しました。住所にスペースや特殊文字が入る場合は、最初から詰めておくと手戻りがありません。

2. 印鑑証明書と申込フォームの表記一致

印鑑証明書とfreeeの申込フォームで、住所などの表記(全角・半角、ハイフンの有無)を完全に一致させるのが想像以上に大変でした。私の場合は修正が定款にうまく反映されず、最終的に行政書士法人へ直接メールして修正後の定款を送ってもらう形になりました。

3. 期限がとにかく短い

登録免許税の納付期限が約2営業日と短く、気づくのが遅れると慌てます。また、電子署名で使うマイナンバーカードのパスワードを忘れると先に進めません。事前に控えておくと安心です。

どこまで電子申請で完結したか

freee会社設立の手続きは、その大部分を自宅から電子申請で完結できました。私の場合、オンラインで済んだのは次のとおりです。

  • 定款の作成依頼と内容確認
  • 出資金の払い込みと、その証明画像のアップロード
  • マイナンバーカードによる電子署名と、法務局への登記申請
  • 登録免許税のPay-easy納付
  • 設立後の各種届出(e-Tax・eLTAX)

一方、法務局の窓口に出向いたのは1回だけでした。登記完了後に印鑑カードを受け取り、印鑑証明書と履歴事項全部証明書を取得するためです。これらの証明書はオンラインで請求して郵送で受け取ることもできるため、こだわれば「ほぼ完全在宅」での設立も可能です。私はその場で確実に受け取りたかったので、法務局まで足を運びました。

なお、電子署名にはマイナンバーカードが必須です。カード本体と、署名用電子証明書のパスワードを必ず手元に用意しておきましょう。

登記が終わってからが本番──設立後の届出

登記が完了後、税務署への届出が待っています。私の場合は次の4点すべてが必要でした。

  • 法人設立届出書:設立から2か月以内
    • 法人を設立した際に、税務署や地方自治体に対して提出が必要な書類で、新しく設立した法人の基本情報を届け出るものです。これにより、法人が税務上の管理対象として正式に登録され、納税や申告の手続きを行えるようになります。
    • 提出が遅れると、税務署側で法人の把握が遅れたり、後続の手続き確認に手間がかかる可能性があります。

  • 給与支払事務所等の開設届出書:開設から1か月以内(自分への役員報酬も「給与」に該当します)
    • 給与や報酬を支払う事務所や事業所を新たに開設した際に、所轄の税務署へ届け出る書類です。法人設立時や、従業員を雇い始めた場合に必要となる手続きで、所得税の源泉徴収義務を履行するために提出します。
    • 法人設立後、役員や従業員に給与を支払う場合に必要です。
    • マイクロ法人では、代表者自身(社長など)に役員報酬を支払う場合が一般的です。この役員報酬も「給与」に該当するため、届出が必要です。

  • 青色申告の承認申請書:設立から3か月を経過した日と第1期末のいずれか早い日の前日まで
    • 法人や個人事業主が青色申告制度を利用するために必要な手続きです。この申請を行い、税務署から承認を受けることで、青色申告の特典を活用できるようになります。
    • 青色申告を利用することで、マイクロ法人でも税務上の特典を受けることができ、節税効果が期待できます。

  • 源泉所得税の納期の特例の承認申請書:給与の支払い対象が常時10人未満なら、源泉所得税を半年分まとめて納付できます
    • 源泉所得税の納付を、通常は毎月行うところを、半年に一度まとめて納付する特例を受けるための申請書です
    • 納税額が0円の場合も「源泉所得税の納付は0円です」という申告が必要なため、マイクロ法人でも源泉所得税の申告手続きは必須になります。

これら4点の届出は、国税関係はe-Tax、地方税関係はeLTAXで提出しました。書面を郵送したり窓口へ持参したりする必要はありませんでした。

なお、役員報酬を払い始めると社会保険の手続きも発生します。報酬額の決め方は「マイクロ法人の役員報酬はいくら?」、社会保険の考え方は「なぜマイクロ法人だと社会保険料が下がるのか?」で解説します。

自分でやってみてどうだったか

  • 登記自体は実質1営業日で完了し、年末でも驚くほど早かったです
  • freeeの案内が丁寧で、書類づくりで大きく迷う場面はありませんでした
  • 一方で表記の正確性など細かい詰まりはあるので、急ぐ場合や確実性を最優先するなら専門家への依頼も選択肢になります
  • 自分でやると「会社の仕組み」が体で分かるのは、私にとって大きな収穫でした

設立手続きはゴールではなくスタートです。会社という箱をどう活かすかは、二刀流の全体像をまとめたマイクロ法人と個人事業主の二刀流とは?に戻って確認してみてください。

まとめ

  • 合同会社+電子定款なら、法定費用はおよそ6万円
  • freee会社設立は画面の案内に沿って自力で進められる
  • つまずきやすいのは「住所のスペース」「表記の一致」「期限の短さ」
  • 登記後の届出4点を忘れずに

設立はゴールではなくスタート――会計ソフトの準備を

会社を作ると、その日から法人としての経理が始まります。役員報酬の支払い、経費の記帳、そして1年後には決算と法人税の申告。個人事業のときよりも、お金まわりの記録はぐっと本格的になります。

私は個人事業の会計にはマネーフォワードMEを使っていますが、法人の会計はfreee会計にしました。freee会社設立で入力した会社情報をそのまま引き継げるので、法人の経理をゼロから組み立てずに済んだのが大きかったです。設立から会計まで地続きで使えるのは、freeeで設立する最大のメリットだと感じています。

もちろん会計ソフトは各社あるので、使い慣れたものがあればそれで構いません。
ただ「設立で使った流れのまま会計も始めたい」なら、freeeで揃えるのがいちばんスムーズです。

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参考(公的機関の一次情報)

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本記事は運営者個人の体験・見解を記録したものであり、特定の金融商品・税務判断・投資手法を推奨するものではありません。実際のFIRE設計・法人設立・税務処理にあたっては、税理士・社労士・ファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。投資判断は自己責任でお願いします。

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この記事を書いた人

51歳・独身、千葉県在住。
マイクロ法人×個人事業主の二刀流で、おひとりさまの人生後半戦を設計中。
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